ピラティスコラム

2024.12.26

腰痛は治せる!?腰痛改善にピラティスをおすすめする理由【西良浩一】

腰痛のスーパードクターと呼ばれ、多くのアスリートの治療を手がけた西良浩一先生。
腰痛に悩まされている人や予防を考えている人に向けて、腰痛の原因やピラティスでの運動療法の有用性についてご説明いただきます!

その道の最先端の方の視点からみたピラティスの魅力とは?

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プロフィール
西良 浩一(さいりょう こういち)

徳島大学で腰痛の治療をメインにしている整形外科医。日本の脊椎・腰痛治療の第一人者。2000年には徳島県で初めて椎間板ヘルニアの内視鏡手術を成功させ、続いて腰椎分離症の内視鏡手術も世界で初めて実施し、低侵襲治療を確立。現在は全内視鏡手術FED法(旧:PED法)の開発に取り組み、大リーガーの吉田正尚選手や元女子円盤投げの室伏由佳さんなど、多くのトップアスリートの治療を担当。2023年には書籍『非特異的腰痛の解体新書』を出版し、クラウドファンディングにも挑戦中。N H Kプロフェッショナル仕事の流儀や日本テレビ系列「日本一受けたい授業」などにて取り上げられ、徳島大学の最新技術であるロボット手術、VR/AR、青色LED治療と共に、国内外からも注目されているドクター。
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多くの人を悩ませる腰痛。その原因は・・・

ゴルフの選手や野球のピッチャーなど、アスリートは同じ動作を繰り返すことが多く、特に体の一部を一点集中型で使う方が多く、同じことを繰り返して、そこが炎症してしまうことが見受けられます。

一般的な腰痛の原因も同じように日常生活で腰を使い続けることで痛めている方が多い印象です。

昔は腰痛は全体の85パーセントの原因が謎だと言われていました。腰痛の原因が謎だったら、できることは湿布を貼るか、腹筋・背筋をして腰回りを鍛えてもらうか、コルセットを巻くか。その程度の対応を行うことしかできませんでした。

しかし時代とともに、謎だったはずのものが謎ではなくなってきていて、腰痛の原因を判断し、的確な治療ができる時代になりました。

謎が多かった腰痛の原因。それを突き止めるために心掛けてきたことや最先端の治療法の開発

一般の方の腰痛も含めて、腰痛の診断で一番大事なものはMRIではなく問診です。

腰椎も1番〜5番まで5個あり、椎骨の間には椎間板、周りには筋肉も関節もあるため、「腰が痛い」だけでは、原因を判断することはできません。
そのため、「朝は痛いですか」「前に曲げたら痛いですか」「顔を洗う時は痛いですか」などのヒアリングを行うことで頭の中で情報を整理し、痛めている箇所を特定していくことが重要です。いろんな話を聞くことで、「あ、きっとこの椎間板だ」と問診で想像をつけたところをMRIで見に行くことで、初めて明確な診断が可能になります。
本当に腰痛の原因を突き止めるには、それだけ熱心に時間をかけて話を聞く必要があります。
それさえわかれば、「これだったら運動療法で治りますよ」「これは手術が必要です」などの判断ができるようになります。

また、私は運動療法から内視鏡を使った手術など、極力、体に負担をかけない治療を心掛けています。内視鏡を使った手術は種類が色々ありますが、私が使用するのは鉛筆のように細い8ミリの内視鏡です。全内視鏡と言います。全身麻酔だと高齢者には負担が大きく、切る手術だとアスリートにはリスクも伴います。8ミリ程の細い内視鏡では局所麻酔をすることができ、傷口も最小限にすることができるためダメージを少なくすることが可能なのです。

私が全内視鏡での治療を始めたのは2010年。当時はPED法と言われていました。
始めた頃は椎間板ヘルニアという病気しか内視鏡では治せなかったのですが、私はそれを熱心に研究・開発することで、世界初の技術を様々に打ち出していくことに成功しました。

最近も90代の方の手術を行いましたが、手術後30分後には歩いていました。
それぐらい本当に体に優しく新しい技術の開発に取り組んでいます。

また、プロ野球選手のようなアスリートも今までたくさん治療をしてきました。大リーグで活躍している選手の方もいます。東京五輪でも私が手術した方が4名出場していて、そのうち2名が金メダルを獲りました。腰の手術をしても金メダルを獲ることができる。昔だったらメスを入れたら引退という時代でしたが、今はそのように再び復帰ができ、しかも最前線で活躍することができる。そういった治療をすることが可能な時代になっています。

腰痛予防や治療にピラティスをおすすめする理由

日常生活の些細な動きの繰り返しで痛めてしまいがちな腰。

腰の部分にある腰椎は5つしかないのに対して胸椎は12個あるため、腹筋に力を入れて腰回りを安定させ、胸椎を総動員でしなやかに動かすことで、腰の動きを減らし負担を軽減することができます。
そのためには、胸椎、胸郭のストレッチがとても重要となります。

そんな腰回りを安定させ、身体をしなやかに動かすためのストレッチを効率よくできるのがピラティスです。
ピラティスを行うと胸椎だけを動かして腰を動かさないという動作を上手に行うことができるようになるのです。

ピラティス用語には「エロンゲーション」という「伸び」を意味する言葉があります。
子供が身長を測る時に大きく息を吸って伸びて身長を大きく見せようとする時のような動作で、大きく深呼吸することで、全ての背骨が伸び上がる。これがエロンゲーションです。
椎間板に圧がかかるとヘルニアになりますが、ピラティスではこのエロンゲーションを常に意識することができる様になるため、そういった不調の改善や対策を行うことができます。

また、胸椎を上から順番に12個動かし、次に5個の腰椎を順番に動かす「アーティキュレーション」。 腰を動かさずに胸椎だけ動かす分離運動「アイソレーション」も身につけることができます。

ピラティスを行うと骨盤の傾きを変えたり、胸椎の角度を変えたりすることもできるので、姿勢改善にも効果的だと考えられます。

私の治療でもマシンを使用したピラティスを導入しています。
マシンを使用したピラティスは動きを正しくサポートしてくれるため、とても効果的です。

ただし、限られた時間の中でジムに来た時だけのトレーニングになってしまうと効果が薄いため、自宅でも毎日マットピラティスを行うことを推奨しています。

家ではマットピラティスをして、ジムではトレーナーにみてもらいながら動きを正しくサポートしてくれるマシンピラシスを継続的に行うことが大切です。
パーソナルジムのようにプロのトレーナーにみてもらえることで、きちんとしたフォームで安全にトレーニングを行うことが可能になります。トレーナーに各フォーム毎に注意すべき箇所を教えてもらったり、意識すべき箇所を少し触れられるだけでも、意識がそこに集中するため、効率的にトレーニングを行うことができます。

また、日本人の寿命はどんどん伸びていますが、 健康寿命までは伸びていないのが現状です。
足が動きにくい、膝が痛い、腰が曲がっているなど、多くの人は日常生活が困難になりラスト10年で誰かのお世話になることが多いと思います。
そのため、動けるうちから自分で運動習慣をつけて、姿勢改善を行い、自分の足で最後まで歩ける身体を作り、健康寿命を伸ばすことが大切です。

運動習慣をつけて、姿勢も良くなって、健康寿命も伸びる。
そんな理想がピラティスを行うことで可能になります。

腰痛予防や改善にはWECLE(ウィークル)のマシンピラティス

WECLEは、ストレッチの「伸ばす」とピラティスそれぞれ専用のマシンを「使う」ことで、より効果的に日常生活の中でおきる不具合を改善していける斬新で画期的なサービスだと思います。

筋トレも重要ですが、特に大事なのは「しなやかさ」です。つまりストレッチが重要になります。

まずはストレッチをして、体がほぐれて柔らかくなった上で筋トレで固める。WECLEでは、Dr.stretchのストレッチのノウハウを活かしたエクササイズを行うことができるため、とても効果的で信用できるストレッチだといえます。

関節の可動域を広げて筋肉の柔軟性を高める「ストレッチマシン」と、体幹や骨格へのアプローチができる「ピラティスマシン」を組み合わせて継続的にエクササイズを行うことで、身体のバランスを整え、腰痛の予防や改善、運動不足や姿勢の悪さからくる不調にアプローチすることができるのです。

姿勢が悪くなった方の姿勢改善はマットピラティスでも可能ですが、動きを正しくサポートしてくれるマシンピラティスを毎日気軽に行えることが魅力的です。

また、WECLEはグループレッスンではなくセミパーソナル形式のため、1人1人にあったピラティスを行うことができ、トレーナーのサポートを受けられることもWECLEの魅力だと思います。

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WECLE(ウィークル)とは?
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「着替え不要」「手ぶらで」30分でマシンピラティス WECLE(ウィークル)では、ピラティスマシンと世界に200店舗以上構えるストレッチ専門店Dr.stretch(ドクターストレッチ)監修のオリジナルストレッチマシンを完備。 筋肉を「伸ばす」 と「使う」 を同時に行うことで、若々しく美しい姿勢、引き締まった理想的なボディ、そして健康的な運動習慣の実現をサポートします。 1回たった30分間でマシンを順番に使うだけの “サーキット型ピラティス” を導入。「予約不要」「着替え不要」「通い放題」で、ご自身のライフスタイルに合わせられるので、“続けやすく” だから”効果も得られやすい”。セミパーソナル形式でいつでも気軽にトレーナーのサポートを受けられ、エクササイズのレベルも個人別に合わせることができるので、初めてマシンピラティスをやってみたい方や運動が苦手な方でもご人身のペースでマシンピラティスを安心して始めていただけます。